今回はもうよく言われる「アンコンジャケット」そのものの大人の着こなし方について話していこうと思います。
一時期大ブームになりましたし、その時に購入した人も少なくないと思います。その時はもしかすると「クールビズ」のスーツの対応品として購入しているかも知れないですよね。実際そういう売り方を販売側はしていましたし・・・
では実際に言われているアンコンジャケットとはどんなものなのかお話ししていきたいと思います。
アンコンジャケットとは?
英語のアンコンストラクテッド(unconstructed)の略語であり「非構成的な、非構築的な」などの意味します。要約すると肩パッドや芯地、裏地などをできるだけ省略してカーディガンのように柔らかく仕立てたジャケットのことを指します。
アンコンジャケットをメジャーにするきっかけをつくったのは1980年代のジョルジョ・アルマーニだと言われています。
バブル期を知っている人は思い出してください。アルマーニが一躍脚光を浴びた時。あの肩パッドがないスーツスタイルをみて、びっくりしませんでしたか?
それがきっかけに成ってしまったくらい、斬新で、魅力的なスタイルだったのだと思いますね。
では実際に日本の春夏において着るメリットをお話ししましょう。
アンコンジャケットのメリット(4点あります)
とにかく軽く着れるので肩が凝らない
先ほど書きましたが普通のジャケットとどう違うのかと言うと、裏地・芯地・肩パットなどがついてなくソフトに仕立てられています。テーラードジャケットは通常、裏地、芯地、肩パットなどを使用し、組み立て、シルエットを作っていきますが、このアンコンジャケットはそれらを省くことによって通常のジャケットとは違ったシルエットと着心地を楽しめるのです。
スーツに使われる部材そのものが使われていないわけですから、当然ですが軽量化されているわけです。
それに、裏地が無いため、それぞれ縫い目に仕末をしないといけないと言う工場にとってはとても面倒くさい工程が増えるわけですので、購入する際はその仕末をチェックすることをお勧めします。
クールビズにも涼しく着ることができる
部材が使われない=裏地がない
ですので、当然風通しは良くはなります。特にジメッとした梅雨時期やとんでもない暑さの夏時期などには使い勝手が良いアイテムです。
着回しが効くのでオンでもオフでも使える
アンコンジャケットはテーラードジャケットの部類に入りますので、ビジネスシーンで使えます。そもそも完全にメンズファッションとして日本に定着したのは、クールビズの理由からですね。
いかり肩の人でも肩廻りが自然に見えて着こなせる
肩パットがないために”いかり肩”が目立たずに肩のラインを自然に馴染んで見せることができ、体に添うように着こなせるのです。
いかり肩にとってジャケットが似合わないというのは大きな悩みになっていましたが、その悩みを解消する一着にもなります。
デメリットはあるか?(3点あります)
肩周りにシワが入りやすい
ジャケットの形状それ自体が体のフィット感を求めるようになります。そうすると肩や袖筒、胴回りなど、サイズがしっかりと合っていないとその部分部分にしわ寄せが来てしまいます。
裏地が付いていないタイプはすべりが悪い
裏地のそもそもの意味を考えれば、これは納得できることだと思います。ない分、涼しくなりがちですが、キュプラやポリエステルの滑りがなくなります。
なで肩の人が着用するとより強調されてしまう
イカリ型の人とは対照的に体のラインを拾ってしまうので、当然、撫で肩の人はもっと撫で肩のように見えてしまいます。
まとめ
アンコンジャケットそのものは非常に利便性が合って、日本のシーンにはもってこいのジャケットではありますが、その分、ちょっとしたデメリットも存在してしまいます。ですので、しっかりと試着して購入することをお勧めします。
hideSTYLE的にはウール系のアンコンジャケットをお勧めしています。それはウールは動物性糸を使った生地で、汗などの水分を吸収して、外に排出してくれる昨日があるからです。植物性糸はなかなか外に排出できません。これは覚えておいてくださいね。
(写真引用*Pinterestより)